文字の知育はいつから?子どもがことばを習得する目安と練習方法
幼稚園に入園するくらいの年齢になると、次第に文字の読み書きができる子どもが周囲に増えてきます。
ある程度のひらがなは自然に覚えていくこともありますが、すべてのひらがなを覚えるには練習が必要になってきますので、知育おもちゃなどの遊びを活用して文字を学んでいくことも大切です。
このページでは、子どもが文字を覚えるまでの過程やひらがなの練習方法、ピアノが言語力を養ううえで効果がある理由について解説します。
子どもがひらがなを習得する時期の目安
ひらがなを読めるようになる目安
ひらがなは小学校入学時にはある程度習得しておくと良いと言われており、就学前の5~6歳の頃にひらがなの勉強の準備を始めることが多いです。
実際に5歳児はおよそ80%のひらがなを読める子どもが多いと言われています。
3歳でひらがなを読める子どもは一部ですが、4歳になるとおよそ3分の1の子どもがひらがなを理解し、5歳になると半数以上の子どもがひらがなを読むことができるという調査結果もあります。
つまり、個人差は大きくあるものの、ひらがなを正しく読めるようになるのは4歳前後の年齢であると考えられています。
ひらがなを書けるようになる目安
ひらがなの書き取りでは、4歳児では半数が、5歳児ではほとんどの子どもがひらがなを書けるようになってきます。
ただし、書けるひらがなが5種類以下の子どもはどの年代にもおり、満点を取る子どももどの年代にもいます。
つまり、ひらがなを書けるようになる目安は4~5歳頃ですが、習得年齢には幅があります。
子どもがひらがなを覚えるまでの過程
子どもは月齢、年齢によって脳の成長度合いが異なります。
これを理解せずに勉強を押し付けるとなかなか習得できないだけでなく、子どもに大きなストレスをかけてしまいます。
まずは子どもがひらがなを覚えるまでの過程をご紹介しますので、発達に合った学びをするようにしましょう。
*先に聴覚が発達する
大人は耳で聞くことよりも目で見ることの方が多くの情報を正確に手に入れることができます。
一方で、乳児の場合は視覚よりも聴覚の方が先に発達するため、先に耳で覚え、その後目で覚えています。
したがって目で覚える刺激よりも音の刺激を新しくした方が、興味を持ちやすいことがわかっています。
色と形で見たものを覚える
乳児期は聴覚から発達しますが、1歳を過ぎた幼児期になると、視覚からの情報を脳内でまとめられるようになってきます。
さらに脳が発達してくるとさまざまな物を見て、文字と絵を区別するようになります。
つまり、絵本を見たときに、文字は文字として、イラストは絵として認識するようになります。
この時期は、絵本は文字が大きく絵がカラフルなものがおすすめですし、文字や数字の知育教材を使うときは色や形で覚えられるように多彩な色を使ったものがおすすめです。
ひらがなの練習の始め方
一緒に絵本を読むことから始める
子どもは音から覚えていきますので、まずは音を覚えて形を覚えていくと良いでしょう。
子どもが好きな車や電車の名前や、動物の名前、花の名前などを読み、音を認識することから始めていきます。
さらに、絵本を一緒に読み、物語を楽しむことも大切です。
ひらがなを習得することに固執すると楽しく覚えられません。
物語の楽しさに引き込まれるよう、お気に入りの絵本を繰り返し読んだり新しい絵本を読んだりして言葉を覚えることから始めていきましょう。
簡単な手紙を渡す
ひらがなを読めるようにするための1つの方法として、簡単な手紙を渡すという方法があります。
誰でもプレゼントはうれしいものです。
手紙のプレゼントをもらって、さらに文字を読みたい、というモチベーションにつなげることが大切です。
文字を書くことに興味があるようであれば、なぞり書きなどのサポートをしながら、手紙のお返事の書き方を教えてあげても良いでしょう。
運筆の練習をする
ひらがなを書く練習の準備として運筆の練習をします。
線や丸を鉛筆で書く練習をしましょう。
小さな子どもは力が弱いのでクレヨンに比べて細い鉛筆を持つことは難しく感じることも多くあります。
いきなり鉛筆でひらがなを練習すると上手に扱えないことがありますので、単純な線を引いたり、迷路で遊んだりしてまずは鉛筆に慣れる必要があります。
鉛筆は芯のやわらかい濃い鉛筆を用意するようにしましょう。
間違いを指摘しない
子どもは褒められてやる気を出します。
頑張って書いた文字を多く修正されると勉強自体が嫌になってしまいます。
慌てて文字を覚えさせようとせず、うまく行ったところを褒めるようにします。
鏡文字も最初は気にせず練習を続けることが大切です。
ピアノの演奏は言語能力の発達に役立つ
「ピアノを弾く」ためにはその過程でさまざまな脳の領域が関わっています。
音を聴くときは側頭葉の聴覚野が働き、弾いた音を「ド」「レ」と理解するときは同じく側頭葉の言語野が音の理解と処理をします。
また、後頭葉の視覚野で楽譜を見て、頭頂葉で鍵盤の位置や距離を把握し、前頭葉運動野で思考と判断を行い、手を動かします。
このように、ピアノを弾くだけで脳はフル回転しており、脳の活性化に役立っています。
よく、音楽教育は母国語の能力だけでなく、英語をはじめとした外国語の習得にも効果があると言われています。
ピアノなどの音楽をやっていると、ことばの子音やリズムの聞き分けが上手になります。
特に幼少期は言葉を「内容」ではなく「響き」として聴き、「音」として覚えると言われています。
ピアノなどの音楽教育を通して特に細かい音の聞き分けができると母国語だけでなく、子音の微妙な聞き分けが必要な外国語の習得にも効果があるとされています。
文字は焦らず発達に合わせて覚えていくことが大切
子どもが文字を覚える時期やひらがなの練習方法についてご紹介しましたが、大切なのは押し付けにならないこと、子どもの発達に合わせることです。
子どもの発達のスピードや順番には個人差がありますので、あまり情報に惑わされず、子どもに合った方法で一緒に学んでいくことが大切です。
言葉の習得には音楽の学習も効果的ですので、音楽の力を借りて文字を覚えていくという方法もあります。
気になる方は一度ピアノの体験教室で子どもが音楽に興味があるか見てみるのも良いでしょう。
愛知県岡崎市のピアノ教室SAWADA音楽教育塾
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